iPhoneアプリ開発者の妻になるまで。Part2 〜アプリが売れない・・・〜

9/19/2012 AppMama 3 Comments

どこの会社にも属さず、フリーでiPhoneアプリ開発をはじめた夫の当初の月の収入は、ゼロまたは数千円がほとんどでした。

こうなると、会社勤めの私が生活を支えないといけないし、夫もガテン系の仕事も掛け持ちをし、寝る間も惜しんで働きました。昼はiPhone開発をし、夜に夜間の現場仕事をするような時期もありました。

それでも、余裕のある生活が送れていたわけではありません。

私も、時々、途方に暮れる時もありましたが、そんな時に限って、夫の母から電話やメールが入り ”大丈夫よ!” と力強い言葉をかけてくれるのでした。

義母は、還暦になった今も単身でハワイで働いています。

エネルギッシュで、言葉に力があり、前向きで、ネガティブな発言を一切吐かない女性で、収入が少ない私達の生活を心配こそするものの、それ以上にいつも励まし、遠いハワイの地で成功を願ってくれてました。

「絶対、大丈夫!」

「成功を信じて前進して下さい」

「遠いハワイの地で祈っています...」


義母は並大抵の精神力の持ち主ではありません。

私にとって義母はスーパーウーマンです。

私が夫の母親だったら、こんな不安定な生活の息子は心配で心配で仕方ないし、もっと良い仕事がないのかと気を揉むでしょう。

しかし、義母は

「ママ、こんなアイディアが浮かんだんだけど ♪」

と夫のアプリ制作に案を出したり、参考になりそうな新聞の記事、ネットの記事を送ってくれたりと、その前向きな姿勢には本当に頭が下がります。

義母も本心はとても心配しているのに、不安になるような言葉、弱気な言葉は一切口にしません。

これだけ私達を信じてくれている義母の為にも、中途半端な形で終わらせたくない、諦められない、私達はどうしても成功しなければならない・・・と強く思い、より結束するのでした。

そんな義母に感化されて、私も自分ができることを自分なりにやってみようと思いました。

元々、私も男勝りな部分があって、夫の仕事とはいえ、”諦める”とか”負ける”ことが悔しくて仕方ありません。

でも、当時、私が出来ることと言って思い浮かぶことは、義母のように情報を集めること、夫の作ったアプリのデザインに意見したり、アイディアを出したりすることでした。

夫は英語教育アプリを3作ほどリリースしましたが、全く手応えを感じられず、収入も見込めません。

夫は実はアプリ開発の前は大手の教育会社の為に英語教材の問題を作る仕事もしていたので中身の質はかわらない自信があったようですが、教育関係はやはり大手の会社が作ったアプリが信用度が高く、夫のような無名の個人開発者が同じ土俵で戦うには厳しい世界でした。

そこで、夫は教育関係のアプリ制作を止めて、ゲームアプリの道に方向転換を図り、数ヶ月かけて『鬼ベースボール』というアプリをリリースしました。

時間をかけて作った『鬼ベースボール』は夫の自信作だったようで、“おもしろい、これはイケる!” が口癖でした。

鬼ベースボールは、鬼が野球の打ちっぱなしをするゲームなのですが、・・・全く面白くありません(笑)
本当につまらないので間違えてもダウンロードしないでくださいww

結局『鬼ベースボール』も鳴かず飛ばずの売り上げでした。

そのあとは今度はパズルゲームを作ると言い出して『PUZZERO』という計算ゲームを出しましたが、これも相当自信があったわりに全然売れませんでした・・・。

そして、この頃、結婚の話が出ていましたが、お金がないと式も挙げられません。

それ以前に、収入がないに等しい夫との結婚です。 

みなさんならどんな決断を下すでしょう・・・

appmamaが結婚を決意したその訳とは!?

3 件のコメント:

  1. Fusion Calcで突如現れた超新星のような天才アプリ開発者と思っていましたが、実はその前に相当苦労していたんですね。頭が下がる。

    「鬼ベースボール」検索してみよう…

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    1. 確かに、Fusion Calcで少しは家計が助かるようになります。

      夫にチャンスが巡ってきたように・・・皆さんにチャンスがあると思っています。
      諦めないこと、プラス思考でいること、この二つは本当に大切なことなんだと夫と義母から教えてもらいました。

      鬼ベースボール・・・ダウンロードしちゃだめーーーーwwww

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  2. たくさんのアプリを作って、勉強会ではそのノウハウや仮説とその結果を出し惜しみなく提供しつつ、他の個人開発者達をいつも元気づけてくれるリオさんはぼくの憧れのヒーローです。

    新作が出ると旧作もちょっと売れるという仮説はブランドに対する信頼があるからこそ。そしてみんなリオさんのことが好きになって応援したくなるからだと思います。

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