え?3歳から小学校選び!?モントリオールの小学校のOpen House(見学会)に行ってきた!

10/08/2014 AppMama 7 Comments

今日は、小学校のOPEN HOUSE(見学会)に行ってきました!

娘はまだ3歳ですが、もうプリスクールから小学校選びを始めるようにとリストを渡されたので、リストに挙げられている小学校の中から希望する小学校をピックアップして見学をしました。

今日は、近所のプライベート小学校の見学会があったので参考までに行ってまいりました。
プライベートですから高額な学費がかかるので、我々はあくまでも “参考程度に”という感覚で訪れたのですが、見学会が終ると『行かなければ良かった・・・』と夫と共に後悔。

だって、だって・・・・

素敵すぎました!この小学校っ!お金ないけど入学希望〜(笑)

オープンハウスに参加すること自体が初めてだった私達は、どのような形式で見学会が行われるか分からず、緊張した面持ちで小学校の門をくぐったのですが、玄関のドアを開けると『Welcome!!!』と在校生と校長先生が私達を歓迎してくれました。(どうも私達が1番目の見学者だったようで・・・ちょっぴり恥ずかしかったです)

校内の案内、授業内容などは、この学校に通う生徒のお母さん2名が私達に付き添って説明してくれることになりました。私立校なので、お堅い保護者かと思って緊張していましたが、そうではなく、どの方もフレンドリーで優しく、本当に子供の教育を大事に考えている方々ばかりで、保護者の方にさえも良い印象を受けました。

お母さん方に付き添われて、色んな教室を見てまわったのですが、とにかく廊下に飾ってある子供達の作品が素晴らしく、目を見張るものでした。本当にこの年齢の子供達が描いたの!?と思う程、上手でびっくりです。買いたいくらい(笑)
あまりにどの子達も絵が上手いので、この学校はアートに特別力を入れているのかと聞いてみたところ、特に力を入れているという事ではなく、この学校の哲学は「自分は絵は上手くない、才能がない」などという思考をそもそも持たないようにする事を大事にしていて、そういう思考さえなければ誰だって足し算を覚えられるように絵を描く事だって身に付く技術なんだと話していました。これはアートだけに限った事ではなく、教育全般に対しての姿勢であるようです。どの生徒も自分の能力に限界を作らず、個性的でありながら社会の一員としての協調性も同時に体得できるプログラムが練られているとのこと。

アートに特別力を注いでいるわけではないと言いつつも、子供達のお気に入りの授業はやはり美術のようでした。美術では絵を描く事からオブジェを作ったり陶芸まで色々やるようですが、ある時はモネ風の抽象画を描いたり、ある時は点描だったり、テーマを変えながら様々な技法を学びます。小学生でモネに触れる・・・素晴らしい!

教科書通りとか、文部科学省の指示・計画通りに授業を進め、受験の為に詰め込み作業の日本の教育に比べて、この学校は子供達の個性や才能を延ばす事を大事にしているように感じました。

美術以外の教科でもそれは感じました。
科学の時間も覗きましたが、子供たちは教科書もノートもペンも持たずに、先生を囲んで座っていました。先生は、生徒の前で簡単な実験を行います。生徒達はその実験から何が起こるか推測し、自分の考えを発表し、その考えについてディスカッションが始まります。

これが “学ぶ” ってことなのかもしれないと感じました。
というか、これが本来の“ゆとり教育”と呼ぶべき教育ではないかと思いました。

日本は、教科書を薄くして、文字を大きくして、マンガや挿絵を多くして・・・と、“ゆとり”の方向性を間違えたように感じます。

一方、この学校で使用している算数の教科書を見せてもらいましたが、百科事典か、図鑑か!?と思える様な分厚い本で、挿絵はほとんどありませんでした。また、なんと小学5年生くらいの教室の壁には、中学生が学ぶ平方根、累乗の数式の表が張ってありました。

先生方の授業も工夫が見え、詰め込み式の勉強法ではなく、体験型の授業を行っていたので子ども達は学ぶことを心から楽しんでいたし、発言する時は自信満ちていてとても立派でした。

もう一つ興味深かったのは、教室の机が列になってきっちり並べられていないところです。普通は授業中、生徒は先生と黒板だけを見るという発想を元に、机は全て先生と黒板を向いて並べられている学校が多いと思いますが、ここでは机は4つで一つのグループになり、生徒がお互い顔を合わすような形になっています。これもまた生徒同士のコミュニケーションやディスカッションに重荷を置いた教育方針の表れのようです。

他にも小学校に上がる前のキンダーガーデンのうちから親から離れるお泊まり会がはじまり、毎年何らかの修学旅行のようなものが計画されていて、自立心を育てる事にかけても日本の学校とはひと味違うなと感じました。

そうそう、それと小学3年生からは生徒それぞれにMacBookが与えられ、自らのパソコンを管理するようになるというのにも 驚きました。これらの代金も授業料に含まれているようなので、学費が高くなるのも納得です。
この環境、この子供達の学ぶ際の目の輝き・・・全て理想通りで、娘もこの学校に・・・と思わずにはいられませんでした。

モントリオールの小学校選びについてですが、ケベック州はフランス語が公用語なので、小学校から必然的にフランス語を使用する学校へ入学することになります。

しかし例外があり、親がケベック州で英語教育を受けていたのであれば、子供は英語の小学校を選ぶことができ、また、プライベートの学校であれば、英語を使用する小学校を選択することが可能なのです。

今日見学したプライベートの小学校は、英語とフランス語、どちらもバランス良く使用する学校だったので、子供達は英語もフランス語も流暢に話していました。そのような学校に入学できれば嬉しいのですが、公立の小学校に入学することになれば、娘はフランス語中心の学校生活を送ることになります。

英語中心の小学校か、はたまたフランス語中心の小学校か・・・。私立か公立か・・・。

これまで何度か夫と話し合ってきましたし、ケベック州に住んでいる親御さんは1度は悩まれるところかなと思います。

これまでは英語を習得させたいという思いもあって、英語を中心とした小学校を選んだ方が良いのではないか・・・という考えが大きかったです。

しかし、“英語ができれば良い”  という、これまでの私達の考え自体が、もうナンセンスなのかもしれないと今日の生徒達をみて思いました。というより、モントリオールに住んでいると、英語を話せることは何らスゴいことでもないし、特別なことでもないので、語学以外で子供の才能を開花させてあげなければと感じます。

また、娘の得意な分野を伸ばす事ができる環境を与えてあげられれば、同時に、有意義な学校生活を送ることができるのではないかと思うし、将来の目標を早く見つけられるのではないかと感じました。

まして、今日の学校見学において、あのような素晴らしい画を描く子供達を見ると尚更そう思います。ですから、フランス語を中心とした小学校を選択しなければならなくても、その学校の教育方針が素晴らしいものであるならば、私達は迷わずその学校を選ぶことにしようと思います。今月はあちこちの小学校のオープンハウスが開かれる月のようなので、娘にとってベストな選択を出来るように色々と見て回るつもりです。

それにしても、素晴らしい小学校だったので、どうにか行かせられるように頑張らなくてはと奮起できた一日でもありました。

それでは、See you〜☆

7 件のコメント:

  1. Appmamaさんのご主人は、どちらの学校に行かれるんですか?EMSBを検討しているのですが、ケベックの学校情報が中々なくて困っているのでコメントしました!

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  2. 匿名さん

    ブログを読んで頂きありがとうございます。
    夫は“Lester B Pearson”のVocational Schoolに通う予定です。
    リンクはこちら↓

    http://www.pearsonskills.com/pages/vocED/page.asp

    情報が少ないですよね。仮に学校を調べられたとしても入学手続きが大変だと思います。私達の場合は席を確保するのが大変でした。それから、席は確保したもののそのコースが9月に始まると思いきや、受講人数が十分に集まらない為に来年の1月に延期しますということで、私達は1月まで待っている状況です。しかしながら、待つ過程で色々考えることもあり、学校自体行くかどうか検討し始めています(汗)
    移住はなかなか大変ですが、お互いに頑張りましょう。
    また何かあればコメントをくださいね。

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  3. やはりそんな感じなんですね。。EMSBはとてもずさんだと聞いたことがあったので、LBPSBも候補に入れていました。LBPSBについて、何か情報あったら是非とも教えていただきたいです!
    学校自体行くかどうか検討し始めているとのことですが、学校に行かなくても移住申請できる方法ってあるんですか??

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  4. 匿名さま

    Lester B Pearsonですが、まだ学校にも通っていないので私達もよく分からないまま、ただ、席だけ確保しているという状況です。席を確保したものの、希望のコースの受講者が集まらないので、9月開講が来年1月に変更され、現在“待ち”の状況なんです。

    学校に行かなくても良い方法としては、働くということです。確か2年働いて永住権を申請するという方法があったかと思います。ただし、ケベック州はフランス語が公用語ということもあり、フランス語話せないと職を見つけるのは大変らしいですよね(汗)

    夫はフランス語は話せないのですが、どうにかコネクションを探している状況なので、もしかして学校に通う方法は止めるかもしれません。と言っても、職が見つからなければ訓練校に通う方法で永住権を取得する方法を選ぶしかないわけで・・・難しいです。

    私としては学費もバカにならないので仕事をして欲しいのですが・・・たぶん、現実はそんなに簡単じゃないのかと思ったりしています。

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  5. はじめまして、モントリオール在 子供が二人います。
    うちの子供はEMSBのフレンチイマージョンへいれています。
    EMSBのなかでもイングリッシュコア(仏30%くらい)、バイリンガル(仏 50%、英50%くらい)、フレンチイマージョン(仏70%くらい)と3種類あります。
    将来もし移民になられると強制的にフレンチスクールボードの学校(フレンチ100%)にいれなければならないので、この先ずっと英系の私立という選択肢がなければ、フレンチイマージョンはよい選択肢かな。と思います。
    こちらは公立でも学校それぞれ少しづつ特色などもありますので、検討されると良いかと思います。
    お子さんにあった学校見つかるといいですね。

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  6. mtl usagiさん

    コメントありがとうございます。
    私達も小学校のオープンハウスを見学するまでは、英系の私立を検討したりと英語にこだわっていたのですが、色々小学校のオープンハウスを見学してみて、そこまで英語にこだわらず、フレンチ系の小学校も良いと思っていたところです。

    1番は娘が生き生きと学生生活を送れることですから、言語にこだわらず、校風や特色を大事に考えていこうと思います。
    アドバイス本当にありがとうございました。これからも、何か気付いた点や間違っていることがあれば教えて頂けたらと思います。

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  7. ブログをあちこち読ませていただいて気づいたのですが、お住まい近いみたいです。

    今住まわれているところの近くの小学校もうちの子いっていましたので、興味あったらいってくださいね。

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