2019年最初のミッションはお引越し!!さらばポートランド!この街からリアルに感じたこと。
皆様、新年あけましておめでとうございます!!
本年もどうぞよろしくお願い致します。
...って、もう2月。
新年の挨拶には遅すぎました (・∀・)💧
実は、新年早々、慌ただしい日々を送っておりまして...
じゃーんっ!!
ポートランドから引っ越しますっ (`・ω・´)キリッ
このブログを読んでいる方であれば、私達が年に1回の割合でアッチコッチ引っ越していることはご存知だと思うので、もはや引っ越し程度じゃ驚かないかな (笑)
引っ越しの理由は、
夫の会社(PIKLIP)の次のステージを見据えて、それから娘の教育(心の成長を含め)を考えて、そして老犬2匹にとって最期にふさわしい最善の環境を整えたいという思いからだったりもします。
決定打となったのは、7歳の娘の言葉。
「私、この街(ポートランド)で育たなきゃダメなの!?」
い、いや、そんなわけでは(;・∀・)
「そろそろ...街を変えない!?」
ま、街を変える!? “学校を変える” の言い間違いじゃ...
「ううん。ちがう街に行きたいの。なんか...この街は私たちに合ってないと思う。」
...。
実は、娘の言っていることはよーーーく分かるんです。
私達にとって 大事な “何か” が足りないと...そう感じ続けていたポートランドの日々でした。尚更、子供も同じ気持ちだったと知り、ポートランドからの移動を真面目に考えた次第です。
【何かが、大事な何かが足りない...。】
巷では
“米・ポートランドがキテる!!”
“今、世界が注目!オシャレなポートランド”
“全米一住みたい街”
そんな特集を読むたびに、何かがあるんじゃないかと期待値MAXで住んだのが2017年の3月。
しかし、ポートランドに越してきて3ヶ月経つか、経たないか...そんな短期間で物足りなさを感じてしまいました...。
モントリオールに戻りたいとか、所謂ホームシックとは全く違っていて...だから困ったんですよね...この感情はなんだろうって。
モントリオールで日課だった “ちょっと近所をプラプラしてこよ〜♪” みたいな気分は減る一方だし、犬の散歩に限っては、犬が喜びそうな散歩コースが少ないし、おまけに犬の糞やゴミが散乱している道に散歩も憂鬱になりました。
休日の娘との公園巡りも、公園の作りがシンプルすぎてすぐに娘も飽きてしまうのと、遊具にも工夫がみられないので、娘も何か足りなさを感じてきているのはわかりました。
加えて公園は、ホームレスのたまり場。
誤解してほしくないのは、ホームレスがいるのは全然構わない。
問題は、彼らの目に余る言動です。
ゴミを散らかすし、叫んだり、時にこちらに向かって暴言を吐く。
驚いたのは、ペットボトルに溜めた自分のオシッコを、子どもたちが飲む水飲み場にジャー...(ーー;)オイ
そんなわけで、期待するような “何か” が、この街にあるってことでもないし、インスパイアされるようなアイディアや発想があったわけでもなく、とりわけ洗練された街でもないし、エコシティーと言われるけれど、人々の環境への意識がズバ抜けて高いということも感じられず、まだまだ人々の意識も含めて発展途中の都市なんだという印象を受けました。
↑こんなことを書いている方っているかしら!?大丈夫かな!?(笑)
「ポートランド大好きっ」って記事は山ほどあるから、1つくらい、違うことを感じた正直な感想もあっていいと思うので、正直に個人的な感想だけど綴ります!
【ホームレスとポートランド】
以前、高城剛さんがロードトリップ中にポートランドを訪れた際、この街の印象を記事にしたものを読んだことがありました。
その記事で、高城氏がポートランドをどう表現したかといえば
“ダークサイドに突入したポートランド”
見るも無残な衰退 だったと...それを “ダークサイドに突入したポートランド” と表現していました。
巷では【全米一住みたい都市】【お洒落な街】【クリエイティブな街】【エコな街】などなど、ポートランドはユニークでお洒落で最先端な街と評することが多いので、高城氏の記事を読んだ時は、そして “ダークサイドに突入したポートランド” という表現は、斜め上の発言をただ狙ったんだろうと思ったものですが...今や、私達もポートランドの印象というのは高城氏と同じ印象です。
その理由の1つは、あまりにも多いホームレスの数。
ホームレスを差別したり、嫌悪感を表しているわけではなく、そのような人々が急増しているところに、ポートランドをはじめとするアメリカの衰退を垣間見てしまったような気がしてなりません。
実際に、ホームレスは尋常じゃないくらい多いです。
ポートランドの顔の1つ、ユニオンステーションの周りはホームレスらの住むテントが並び、またその付近はドラッグ中毒、またはアルコール中毒のホームレスらが多数いて、とても物騒な雰囲気です。
ダウンタウンには娘と同じくらいの子供や高齢者のホームレスもいます。
(↑腰の曲がった高齢の “おばあちゃん” が寒空の下、雨の日でも道路端で寝ています。心が痛む。)
護身のために鋭利な刃物を所有しているホームレスが多く、子どもたちが遊んでいる公園のベンチでナイフを片時も離せず、ちらつかせている状況は日常茶飯事。
実際、私と娘はホームレスに追いかけられたこともあるし、公共の図書館で私達のすぐ真横に立っていたホームレスの男性が他の入館者に対し
「お前の首を切ってやる!」
と騒ぎ立て、冷や汗をかいたことがありました。
その時の恐怖から、娘がしばらく図書館へ行くことできずトラウマにもなりました。
怖い思いだけではなく、たった2ブロック離れただけのスーパーに買い物にいくまでに、多くのホームレスに会い、彼らの身なりや悲観した表情、常にお腹をすかせている、寒がっている様子を見るのは非常に心が痛むので(あまりにも多い数に手を差し伸べることも限りがあります)、なんだか外出すること自体、億劫になってしまうのも、この街に住んでいての不便さとして感じてきました。
もちろん、モントリオールにもホームレスはいます。
た〜くさんいます。
しかし、モントリオールで多くのホームレスを見てきた私達でさえも驚いたほどですから、ポートランドのホームレスの多さ、それからホームレスの問題行動はモントリオールでみてきたそれとはとは違います。
そもそも危害を加えてきたり、あからさまにナイフをちらつかせたり、子供に対して暴言を浴びせてくるホームレスに私達自身は会ったことがありません。
モントリオールのホームレスで記憶にあるのは、
「いいか、ちゃんと学校に行くんだよ!俺みたいにならないようにさ!」
って娘に声をかけるホームレスや
「ごめん、今、カードしかなくて...」
とお金をあげられないと告げると
「いいんだ、兄弟!ありがとう!」
と言って握手を求めるホームレスだったり...。
まぁ、酒を片手にタバコを加えて 「金くれ〜」 っていうホームレスもいて “え?そんな態度で(苦笑)!?” って憤慨することもあるけど、危害を加えられそうになったなんてことは記憶にないな....。(※とは言っても、モントリオールでもホームレスによるトラブルもありますから、訪れる際はエリアは選んで、常に慎重に!)
しかしながら、ホームレス問題は、アメリカ全土が抱えた社会問題で、どの州にもホームレスはいます。だから、ホームレスの問題だけで、私達がポートランドを去ろうと決断したわけではありません。
が、高城氏と同じような気持ちでこの街を見て、そして悲観せずにはいられない自分がいて、娘の教育も含め、これからの生活をここで続ける意義と魅力を感じられなくなったのです。
【スタートアップ的思考はや〜めたっ!】
アメリカで会社を起ち上げたことで、スタートアップの本場サンフランシスコや、スタートアップのハブ都市を意識したくなるのは当然のことで、だからこそ、カナダ東部からアメリカ西海岸まで移動してきました。
大きなチャレンジだったし、大きな変化だったし、何よりも冒険です。
しかし、ふと、思ったんです。
“スタートアップを意識しすぎて、ちっちゃな冒険になってないか”
って。
『スタートアップの聖地シリコンバレー』
『第二のシリコンバレー、テキサス州オースティン』
『起業家に人気の都市LA』
実際、こういう見出し、記事、Blog等を見聞きすれば、それらの都市へ身を置くことはメリットにしか感じません。
チャンスの幅も広がるだろうし、実際に投資家も多いし、有名なアクセレーターも存在するし、日々、起業家のMeetUpも盛んに開催されるので、刺激的で感化されることが多いだろうと予想できます。
スタートアップという冒険的で常に挑戦的な独特な世界の一部に、自分たちもいると思えば、意識が高い起業家たちと同じ空気を吸い、ものすごいスピードでこの時代を駆け抜けてみたいと思うのは当然のことなので、だからこそ、それらの都市を無視することはできません。
注目された都市には、多くの起業家やスタートアップが集結しているので、今のスタートアップの傾向や動向を知る機会も増えるだろうし、アイディアを共有し合ったり、常に刺激を得ることができるでしょう。
でも、思考が偏る恐れも充分にあるように思います。
アメリカの西側に身を置き、地元の投資家にも会い、ポートランドで開催されたTechstarsのMeetupにも参加し、スタートアップに関する本も読み漁りました。
しかし、ある時気づいたんですね、すごく視野が狭くなっていることにー。
その界隈での常識や思考が刷り込まれていくうちに “らしさ” が失われていったり、投資家や、その界隈で好まれそうなモノづくりになってしまったり...。
だから決して、スタートアップ界隈で得る刺激が自分たちにとっての刺激や重要性になるということでもないし、広い視野で活動できるとも限らないと思いました。
むしろ、自分たちのコアとなる精神を失わずに、自分たちの手で会社をコントロールするには、これらの都市でない方が都合が良いとさえ思いました。
【全米一住みたい街!!!は誰にでもあてはまらない】
異性の好みがそれぞれ違うように、魅力に思う街のテイストだって人それぞれ。
いくら周りが “ポートランドがアツい” と騒いでも、私達にその熱が伝わることは難しい(苦笑)
地元のスタートアップのMeetUpに参加してみた夫が、画期的なアイディアを持った起業家やクリエイターに会うことができなかったのも、または現地の起業家から何かを得ること、感じるものがなかったのも、この土地で何かを始めるには少しハンデを背負うように感じたのも、7歳の娘が、違う街を意識してしまったのも、期待値と現実の差があったことは否めません。
“全米一” というのは誰にとってもそうだとは限らず、現に、私達の場合 “全米一住みたい街” を魅力に感じることはできなかったということです。
【どうせ努力するなら、好きな場所で、好きなことに】
グダグダ書きましたが、つまりは、この都市の抱えている問題や欠点をも含めて、この街を愛せれば良かっただけの話...。
男と女みたい(笑)
もちろん 結論を出すには早いので、“この街にもう数年はいるべきなのではないか” とも思いました。しかし
「 “数年間 住み続ける” ことを努力するのはちがう。」
という夫の一言で議論は終わりました。
そう...娘の子供時代、学生時代というのは限られているし、私達の大事な家族の一員である高齢の犬たちにとっては1日だって尊い時間です。
その尊い時間をどう過ごすか。
仕事もそう。自分の夢中になれる事に対して努力をした方がずっと効率的で生産性があがります。
情熱になれる何かに対して “石の上にも三年” という気持ちで取り組むのと、ただ時間だけを費やしていく“石の上にも三年” では結果がちがうでしょう。
というわけで...
【ポートランド撤退っ(・∀・)!!】
新たな土地を目指します。
候補として
カルフォルニア州サンディエゴ、コロラド州ボルダー、テキサス州オースティンなどあがりましたが、娘の一言でこれらの都市は次々と却下されます。
「この街って、ポートランドと変わらないよ!?」
これまで色んな国や州を転々としてきたからか、娘は、その街へ行かずとも、おおよその雰囲気だったり、規模感がわかるようになったのかもしれない。
娘が提案したのは...
「とっても小さな町!!自然がたくさんあって、クリスマスに雪が降る場所がいい!」
娘の希望通りの街が見つかるかわかりませんが、今回の引っ越しは、国から国への引っ越しではなく、アメリカ国内で検討しているので、私達の感覚では、もはや東京23区内で引っ越しをするようなもの(・∀・)!
さて、どこへ行こう...。
それは、次の記事で書けたらと思います!
次は、私達が思う “全米一住みたい場所” へ。
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